「大地讃頌」「イマジン」「四葉のクローバー」~詞に込められた想い・願い・希望・そして愛~

はじめに

私は唄うのが好きです・・・。

君は、嬉しい時、悲しい時、どんな歌を唄いますか・・・

私は、鼻歌で「ROSE」(Bette・Midler)をよく唄います。

メロディーもいいですが、とてもいい詞なのです。

「love it is a flower・・・」

最近は「詞」を大切にした歌より、踊り主体の「音楽」が多いですね。

歌は「人を動かす力」を持っています。

近頃、鋭く時代を切り裂く「作詞家」の活動が見えないのは、寂しいです。

歌は「人を動かす力」を持っています
「作詞家」の活動が見えないのは寂しい

名曲といわれる作品は、世界中どこへ行っても魅力的な詞がついています。

「詞」と「メロディー」が一体になっています。

作詞家と作曲家が一つになった曲が、時代を超えて歌い続けられますよね。

受験アドバイス

コロナ禍の影響で、思うように部活動ができない。「文化の伝承が途絶えてしまう」と、合唱の指導者から深刻な嘆きの声が聞こえます。全国的に有名な高校・合唱部を指導している友人が「マスクをしての練習」「リモートで個人指導」と嘆いています。

優秀な合唱部は、「体力づくり」「トレーニング」が重要なのですが、それもできないというのです。合唱は、沢山の人が「協力」して一つの歌を仕上げていくから、コロナ禍で試練を受けているのです。強いチームは「運動部と同じ」です。

大地讃頌とその背景

君は、「大地讃頌」という歌を唄ったことがありますか?

大都会に育った君は『土の歌』が理解できないかな?不安です。

「大地讃頌」(1962)は、大木惇夫作詩、佐藤眞作曲の作品です。

合唱曲として、独立して練習した人が多いかも知れません。

母なる大地

この作品は、60年以上も前に、“コロナ禍に苦しむ現在の私たち”を予見しているような合唱曲です。「天地が怒り、人間に警告している」・・・というカンタータ『土の歌』の第7章が「大地讃頌」です。

土の歌

・・・「母なる大地のふところに・・・」という合唱曲です。

・・・大地を愛でよ。讃えよ。大地と共に生きよ・・・

駿府城の巽櫓と堀
駿府城の巽櫓と堀 【画像の引用元

私が駿府城内にある静岡県教育委員会に勤務していたころ、堀の近くの中学校から入学式が近くなると「必ず」聞こえてきた曲です。

この合唱で新入生をむかえるのです。新中1生はびっくりして、感動です。

大地讃頌
大地讃頌 【画像の引用元

大木惇夫さんは、太平洋戦争を応援する「愛国歌」をたくさん作りました。

しかし、故郷のヒロシマと長崎の土が「原爆」で汚されたあげく、敗戦。

人間がつくりだした「文明」と「科学」が、祖国の土を穢し、多くの人を絶望に追いやってしまった。

自分自身の悔恨を込めて作詞した『土の歌』は、原爆に汚れた「祖国の土」の再生と、生命の復活の「祈りの歌」でもあるのです。

受験アドバイス

EUは、アメリカなどに対峙する「経済ブロック」をつくることを目的としていました。

いま、イギリスが離脱し、新しい体制を組むために試行錯誤していますね。

イギリスは、独自にTPP(環太平洋パートナーシップ協定)に参加を申請するとか、G7の主催国になるとかという努力していますが、どうなるでしょうか。

入試に関連するので、EU・TPP・G7をチェックしてください。

ジョン・レノンの「イマジン」

ジョン・レノンが「オノ・ヨーコの詩集」からヒントを得て作詩・作曲したという「イマジン」という曲を君は知っていますね。愛と平和を訴える曲です。

「imagine(想像してごらん)・・・」とよびかける形で始まる歌詞は、国家や宗教や所有欲によっておこる「対立」や「憎悪」を無意味なものだとして、ユートピア的な世界を思い描き「共有」すれば世界は変わると訴えかける曲です。

天国も地獄も否定し、現実を直視する歌だから、思想や立場の違いから、厳しく批判を受けてきましたが、いつも多くの人に支持され愛唱されてきました。

「イマジン・・・」とても良い曲です。私は大好きです。

リヴァプールの街
リヴァプールの街 【画像の引用元
リヴァプールの港
リヴァプールの港 【画像の引用元

リヴァプールは、イギリスの港町です。決して上品でないこの街に、長髪でガラの良くないロックグループとして「ビートルズ」が誕生しました。

格式を重んじるイギリスで、労働者階級出身の「4人組の少年たち」が生み出す音楽は、熱狂的なファンに支持されて、共感を呼んで、世界中に親しまれるようになりました。君も「Let it Be」「Hey Jude」「Yesterday」などロックファンでなくても馴染んでいると思います。

受験アドバイス

君自身の力で<イマジン>を訳してみてください。『ビートルズで英語を学ぼう』という本さえありますね。翻訳しながら、どの点が、どのような団体から非難されたかを考え、120字内に文字にしてください。

Imagine there's no Heaven  想像してごらん 天国なんてないんだよ

It's easy if you try  すごく簡単でしょ

No Hell below us  地面の下に地獄なんてないんだよ

Above us only sky  僕たちの上に ただ空があるだけ

Imagine all the people  想像してごらんなさい みんなが

Living for today  いま 生きているんだってことを

上を向いて歩こう

「上を向いて歩こう」は、永六輔作詞、中村八大作曲、歌・坂本九で、アメリカのヒットチャート第1位になった曲です。震災の時に口ずさんだ人も多かったですね。

アメリカ・イギリスでは「SUKIYAKI」と意味が分かりにくい曲名をつけられていますが、純粋の日本生まれの曲です。世界的なヒットになったというので大騒ぎになりましたが、現在もなお沢山の人に親しまれている曲ですね。

入試・受験でも「上を向くこと」は大切なことです。思うようにいかない、順調に学力が伸びない・・・などと、悩むことはたくさんあります。しかし、「下を向いたら最後」です。人生には上手くいかないことの方が多いのです。

悩むことはたくさんあります

歯を食いしばって、我慢して「涙がこぼれないように」することが大切です。

「やせ我慢」「空元気」が大切な時があるのです。一直線に伸びていくことはないのです。

上を向いて
涙がこぼれないように

「一歩後退二歩前進!」「夢を諦めない!」「未来を見て歩く」ことです。このスタミナこそ、いまの君に求められていることなのです。

受験アドバイス

オリンピックでは、各国の国歌が披露され、それぞれの国の歴史や文化が反映されるので興味深いですね。ドイツの国歌は、有名なハイドンの弦楽四重奏曲「皇帝」第2楽章です。「讃美歌:194」ですね。

調子が良いのは、フランスの国歌「ラ・マルセイェーズ」です。行進曲だからテンポがいい。「君が代」と歌詞・内容と比較してみてください。

EU賛歌は、ベートーベンの交響曲「第9番:第4楽章」の「歓喜の歌」のメロディーです。この歌は、シラー(独)の『歓喜に寄す』という詩の一部分です。

「人間愛と沢山の人たちの団結による人間解放」を理想として、高らかに歌うこの詩は、フランス革命後の高揚した空気を伝えています。

四葉のクローバー

時々、妻が近くの神社に行って「四葉のクローバー」を採ってきてくれます。

コロナ禍に負けないように「健康と安全」を祈って友人・知人に贈ってやるのです。とても「四葉のクローバーは珍しい」からです。

難しいことより、単純な好意・想いの方が、先方に伝わり易いですね。

四葉のクローバー

返信のハガキの中に、花言葉を添えてくれた人がいました。

クローバーの3枚は「希望」「信仰」「愛情」。つまり、キリスト教の<父・子・精霊>の三位一体を指し、4枚目は「幸運」であるというのです。

私は、少しだけ「私の元気な声」を届けたいという人に贈るのです。“四葉のクローバー”は、地位や権力とは「一番遠いところ」に存在しますからね。

一致団結

私は、入試に向かう君には「夢」「達成」「強さ」そして「感謝」を贈ります。

心が弱くなったら、「四葉のクローバー」のことを思ってください。

受験アドバイス

人を信じられなくなる時があります。「どうなってもいい」と思う時があるでしょう。

そんな時は、受験・入試のことを考えない方がいいです。「自分がやりたいこと」だけを考えたらいいのです。好きな絵画を楽しむのもいいでしょう。好きな音楽を聴くのもいいです。スポーツもいいですね。「優秀でなくてはならない」ということから離れて、自分は「本当は何をやりたいか?」に焦点を集めるといいです。

しかし、もし我慢できるなら、あと半年だけ、考えることを神棚に上げるといいです。「時間が答えを与えてくれる」こともあるのです。

入試対策:欧米と中国の世界観の違い

  1. 単純化していえば、欧米の「個人主義」を主体とした考え方と、中国の「集団優先」の考え方が、入試では比較されて出題されます。まず「異なる点」を理解することです。日本は、中途半端ですから、入試に出題しやすいのです。

    現行憲法と明治憲法を比較すれば分かりますね。個人と集団です。

    比較
    手をつなぐ
  2. G7でも、各国首脳が「対等」の立場で議論し、その「合意」の下で決議し、決めたものを「実行」することが決められました。これは、古代ギリシャ以来の欧米の伝統で「個」を尊重する思想が背景にあります。

  3. 中国は諸子百家の時代・それ以前から「上に立つもの:貴」「従うもの:庶」を区別して考える思想が強く、中華思想がベースです。「個」の存在より「集団」の優先です。孔子の『論語』は上に立つ者の倫理を説いています。

  4. G7は中国が推進する「一帯一路」戦略にG7が対抗する意味を持っています。現代版「合従連衡(がっしょうれんこう)」です。

    中国政府は、陸路の「シルクロード経済ベルト」(一帯)と海路の「21世紀海上シルクロード」(一路)の二つを駆使して、インフラの整備・貿易促進・資金の往来を促す国家戦略をもっています。中国を起点としています。

    英語では「One Belt, One Road(OBOR)」です。

  5. 中国伝来の「一衣帯水」と混同させる出題に注意してください。

    意味が全く違います。こちらは、李延寿が著した『南史・陳後主紀』からきています。アフリカなど発展途上国の支援に使用されることが多いです。

    「関係が密接である」という意味で使われますが、中国は、二つを戦略的に使い分けていますので、入試でも出題しやすいのです。

  6. 国公立や、早・慶など難関大の入試問題をみると「問題演習に入る前」に、基本的な哲学・思想の理解をしている方がいいと思います。目先の問題を解くことだけに集中しないで、お茶ゼミの『慶応難関論文講座』で事前学習すると良いですね。学校での普通の学習ではやり切れないからです。7・8月のテーマです。

(安達昌二:お茶の水ゼミナール特別顧問)