世界は広く

お茶ゼミ生よ!大志を抱け

私は、長年、静岡県教育委員会指導主事・高校・大学の教員を務めたのち、(株)ベネッセコーポレーションの顧問を約20年間やってきました。この間、静岡県の「確かな学力育成委員」・時事通信社の「教員養成セミナー」連載執筆・amazonでいくつかの著書を発表・その他いくつかの塾顧問などを経験してきました。

お茶ゼミでは、これらの体験をもとに、「最新の入試情報」や「若い世代に伝えたい教養・知識」を連載の形でお伝えしていく予定です。

あなたはどんな人材になりたいですか?

いま、世界の政治も経済も文化もITの世界も、大混乱の渦中にありますね。

米・中はすでに「戦争状態」であるという人もいます。戦争といっても武力(Hot War)、冷戦(Cold War)、経済戦争など様々ですが・・・

このような時に、一番求められるのは「人材」です。どの分野でも、優秀な人材の確保なくして、目前に立ちはだかる「厚い壁」を突破することはできません。例えば5Gなど、まさに最先端のテーマですね。教育とは、この人材を育成する仕事です。 お茶ゼミには、人材として、世界で、日本で、いろいろな分野で、活躍が期待される「優秀な能力の持ち主」が集まっていますね。お茶ゼミ生のみなさんは可能性の塊です。

ところで、あなたは「どんな分野で活躍したい」ですか?現在、あなたが「関心を持っていること」や「やりたいこと」を中心に考えてみてください。

現実的な大志から普遍的な大志へ

みなさんが持っている「野心」・「大志」を分けると、大別して三つになります。

  1. 人類全体に貢献しようというもの
  2. 国家や地域を発展させたいというもの
  3. 自分自身を成長させていきたいというもの

大志を実現するために、「自分自身の成長」からスタートするのが現実的です。講師の先生たちの力を借りて、学力・教養・可能性を伸ばしましょう。時代は激変中です。世界は動いていますから、現役で合格して、ドンドン先に進みましょう。

そのためには、「正確な大学入試情報」だけでなく、入試問題の背景にある「幅広い知識と教養」が大切です。私はみなさんのお手伝いができるように努力します。

この際、「君たちはどう生きるか」(吉野源三郎著)は、マンガにもなっていますから一読することを勧めます。

現役で合格させる教育力を活かす

現実的なことから入りましょう。受験指導をする場合、現役生と過年度生を指導するノウハウは「根本が違う」ことを知っていましたか?

私は、いろいろな予備校・塾と付き合ってまいりましたが、現役生と過年度生の指導の違いを意識して学習指導に活かしているところは少ないです。当たり前のようですが,過年度生は、一度学習してきた内容を「受験用に置き換えて学び直す」ことが中心になりますが、現役生は「未履修の部分を含めて」丁寧に勉強していかなければなりませんね。一見、現役生に不利に見えますが、高3の秋になると、このハンディを乗り越えていくのですからたいしたものです。「現役生の強み」を伸ばすのですね。お茶ゼミは「積みあがった当たり前」としてノウハウを内部保留していますから、満足度は高いし、今年も素晴らしい実績を出しましたね。お見事です。

以下は、お茶ゼミの2019年度春の実績です。

東大・京大・一橋大・東工大
30名合格(昨年+10名)
国公立大
133名合格(昨年+43名)
早稲田大・慶應義塾大・上智大・東京理科大
497名合格(昨年+64名)
GMARCH
620名合格(昨年+168名)

※2019年度入試の結果速報より。お茶の水ゼミナール全5校舎の在籍者(現役生のみ)の集計です。一人で複数の大学・学部・学科に現役合格した場合は、それぞれに合格者として計上しています。

学びに向かう姿勢

成績優秀な生徒を見ていると、予習をしっかりやっていますね。特に女子生徒はバッチリやっています。これが、女子生徒が成績優位である理由の1つですね。

「よくできる生徒は予習中心に勉強する」と言われますが、成績を伸ばすなら、復習より予習中心が良いようです。大切なことは「学びに向かう姿勢」ですね。

伸びる生徒は、「この講座でなにを学ぶか」を明確に持っていますね。当然、講師も「この講座のテーマ」をもっていますから、このマッチングが基本です。成績の上昇のキーは、結果ではなく「準備と姿勢」です。

理系女子が活躍する時代が来た

これからは「ますます女性が活躍する」時代になりますね。これまでは文系女子の活躍が目立ちましたが、これからは理系女子(リケジョ)の活躍が予想されます。というのは、「女性のセンスがAI時代には重要になる」からです。先日、東大理Ⅰ・土木を卒業した教え子(女性)と話合う機会があったのですが、「文系・理系という区別はいらない。学際(ボーダレス)の時代は、女性が才能を発揮する時代だ」といわれました。彼女は東大を中心とした「理系女子のネット」を構築中だそうです。異なる才能の集合体です。活躍できるステージは、ますます広がっていきますね。

学力の国際比較

さて、みなさんは、「ピサ(Pisa)のテスト」を知っていますか?

15歳の国際的な学力比較調査です。1997年に創設されたものですが、日本では全国で選抜された高校1年生が夏に受験します。この責任者が、5月下旬から来日していました。テストを主管するOECDの幹部です。このテストの「読解力リテラシー」「数学的リテラシー」「科学的リテラシー」などの問題を見ると、2020年から行われる「共通テスト」に大きな影響を与えることが分かります。今後、私立大学の出題にも大きな影響力を発揮するでしょう。

詳しい情報は、タイミングを見て発信しますが、こうした「流れ」を意識しながら、現役生は「いまやるべきこと」をキチットやり切ることが重要です。

世界大学ランキングで進路を考える

みなさんは「世界大学ランキング」で東京大学は総合で42位、京都大学は65位だったとマスコミが大騒ぎしたことを承知していましたか?

日本の大学・学部は、イギリスのTHE(Times Higher Education)のランキングを無視することができず、いや、むしろランク付けを気にする大学・学部が多くなりました。

THE主催の『アジア大学サミット』が4月30日から5月2日にかけてアブダビで開催されましたが、日本から約20の大学関係者が参加していたそうです。

つまり大学教育が典型的なグローバリゼーションの時代に入ったということです。

みなさんの中には、海外の大学で学びたいと思っている人はいませんか?

私の息子も、イギリスの大学を卒業しましたが、「学びに向かう環境」がとても充実したようです。大切なことは、自分は「何をやりたいか」をしっかり持つことです。

THE主催『アジア大学サミット』in アブダビの様子
THE主催『アジア大学サミット』in アブダビの様子

「なぜ?」を大切にして、思考力を養う

これから始まる『共通テスト』では、日常生活の「なぜから出発した設問」が多く出題されるはずです。だから、みなさんは「なぜ?」を大切にしてほしいです。「なぜこうなるの?」「なぜビックバンなの?」「なぜ令和なの?」という問いかけです。これが「思考力」を高めると考えて入試問題が作成されるからです。これまでも、東大などで、「なぜこの公理が生まれたのか?」・「この原理を説明しなさい」という出題がありましたね。今年の東大の英語・自由作文では「祝日を設定する場合、全世界で祝うようなものでも構わない」という補足がありましたね。このように、日本だけでなく、世界的な観点から論じさせる出題に注目しましょう。新しい観点から「判断力」・「表現力」が問われるのです。人材には広い視野が要求されるのです。

勝負の鍵

入試の合・否の分岐点は「体力」です。高校3年生の秋から春にかけて体力勝負は中途半端ではありません。体力をつけるには、子どもと保護者の協働が要求されます。しっかり食べてしっかり眠る習慣をつけることです。適度の運動とストレスの解消。受験のライバルは18歳ですが、必要なものは「家族の団結力」です。皆さんの才能がしっかり育つ環境をつくりたいですね。

初回ですから、あなたを中心として「教育を取り囲む変化の要素」を、いくつかの塊にして並べてみました。みなさんの関心はどこにあったでしょうか?ご質問やご要望を遠慮なくお寄せ下さい。次回は、知っていたい教養・知識について書く予定です。

(安達昌二:お茶の水ゼミナール特別顧問)