Benesse お茶の水ゼミナール
数学IIB
数列の後半が難しかった(かもしれない…)

全体的に、見たことがないような問題はなく、よくある問題が並んだ。
お茶の水ゼミナールのテキストや直前特訓で何度も学習したものばかりが出題されたので、受講生は安心して受験できたと思う。
低学年の皆さんも、日々の予習復習をしっかりしていれば、充分高得点が狙えたはず。
では、設問ごとに見ていこう。

第1問
[1]半角の公式を用いたあと三角関数の合成を用いて与えられた関数の最大値を求める典型問題である。確実に得点したい問題である。ミスしやすいの点は、最大値をmと表記している点と選択肢ではなく角を小さい順に答えさせる点である。
[2]指数と対数の連立方程式の解を誘導に従って求める問題である。問われている内容も真数条件、底の変換、文字置換、対数の定義と標準的であるので確実に得点したい問題である。

第2問
3次関数の有名問題である。典型問題であるためしっかり点を取れるようにしてほしい。
(1)の極値からの決定は確実に点を取りたい。
(2)は図をかけば,面積の立式はすぐ行えるが、有名な図の状態でもあるため「公式化」して覚えてもよい。
(3)は共通接線の求める手順がそのまま問われた.勉強している受験生は容易.後半の因数分解は「重解と定数項」からすぐに答えを出してほしい。最後の面積はaの値を出さずに、「a^2」と「ka」の式の塊の値を使ってもとまると早い。

第3問
(1)、(2)は公式に代入するだけの、基本問題である。(3)の初項b1は既知の数値を代入すればよい。数列{Tn}の漸化式を立てる問題では、(2)で求めたTnの一般項から、Tn+1をTnで表せばよいが、あまり見かけない問題なので、戸惑った受験生も多かったと思われる。数列{bn}に関する漸化式は与えられた漸化式を変形・代入すればよい。
数列{Tn}の漸化式を立てられたかどうかが得点率の分かれ目である。

第4問
空間ベクトルの内積中心の出題。ベクトルに関することはきれいに誘導がついているので、丁寧に計算していけば点数になったはずなので、つまずいたところは基礎の復習をすべき。ただ、平面図形や空間図形の考察をしなければならない局面があり。そこはやや難しかった。最後の体積から高さを考える部分は典型的な問題なので、復習をしておくべき。かならずまた同じ問題に出会うであろう。

第5問
食品を摂取した際の血液中のある物質の量の変化にまつわる問題。平均(期待値)、分散、標準偏差の定義に沿った計算をしっかりとできれば容易。また、血液中のある物質の量に関する確率で、例年通り、正規分布表を用いて考察する問題が出題されている。普段から、正規分布表の活用に慣れていれば、特別な問題ではなかったはず。難しく感じたのであれば、その練習をしておけば確実に点数につながる。

第3問の数列の後半戦で、漸化式を作成する部分が一番難しかった。
漸化式が解けるのはあたり前で、むしろ作る練習をしなくてはならないことがよくわかる。


第1問小問集合[1]三角関数 [2]指数対数関数
第2問微分積分極値の条件、面積
第3問数列等差数列、階差数列、漸化式
第4問ベクトル空間ベクトル、四角錐の考察
第5問統計期待値、分散、正規分布表からの考察


平均点変移
20182017201620152014
51.0752.0747.9239.3153.94