Benesse お茶の水ゼミナール
英語
知識系難問消失。読解問題強化も最上位層では差がつかない。

センターの英語は知識力より運用力の勝負である。覚えてきたものを答案に写せば勝負になるという試験では決してない。読んだものを別の言葉で置き換える、数字の計算をする、推理をする――英語でものを読んでその先を考えることことを重んじる。知識問題は出てもin the hopeの後はofかforかなどむしろ最上位層でも迷う(11年センター 正答率20%未満!)精確な知識を問うもので、これが満点を取るのを阻んでいた。

今年はこの難問が一切なくなった。一方これまで楽勝だった運用力問題の難度設定に幅が出て、中位と上位の間に成績差を作る工夫が見られた。だがなお最上位では「壁の消失」により文字通り満点を取る者の増加が見られることになるだろう。

それでは具体的に問題を見てゆこう。

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リスニング
「フレーズ」を聞き取れる能力と、状況を把握して推測できる能力がポイントとなる!

本年のリスニングの問題に関しては、「ある程度ちゃんと聞き取れれば、大多数が正解できるシンプルな問題」と「ある程度聞き取れただけでは正解にたどり着けない複雑な問題」の2つに大きく分かれることとなった。後者のタイプの問題をいかに正答できたかで、リスニングの点数が大きく変わる。そこで、後者のタイプの問題に焦点を当てながら、「センターリスニング」攻略へのアプローチを示していきたい。

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数学IA
「センター、定番問題やめるってよ」

「メアリー!」
「おおっ!びっくりしたー!」

キャサリンはメアリーに後ろから飛びついた。幼馴染の二人は小学校から高校まで一緒だ。キャサリンもメアリーも、幼稚園から高校まであるような、いわゆるお嬢様学校で青春を共にした。目指す大学や目標は違えども、なんだかんだ幼馴染の安心感はすごい。価値観?世界観?なんて言うんだろう、<これはイヤだ>って場面とかが面白いほど一致する。

「メアリーはいつも、暗い顔してるなあー元気出してっ!運気が下がるよっ?」
「だって、今日の数学I・Aできなかったんだもん。ほんとボロボロだよ。」

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数学IIB
「外分点でつかまえて」

「俺は嫌いなのさ、世の中を分かったようなことを言う奴がさ。アンドレの奴ときたら、すぐに分かったようなことを言いやがる。ああいうやつが一番大嫌いなんだ。大人ぶった子供がね。子どもと言うよりもあれはガキだぜ。そういえば、俺はこないだの土日にセンター数学II・Bを受けたのさ。全くもって大人というやつは、やたら試験だのテストだのを俺たちに投げつけてきやがる。お前たちの作った試験で何がわかるっていうんだ。大人に見えないうちらの価値っていうのもあるだろ、そういうのを全部無視しているところが腹が立つんだ。

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国語
「「やや難」×4の波状攻撃に腰砕けたか。捩じ伏せたか。」

 昨年度も書いたことだが、今年はより一層君たちの実力・努力以上に点差が露わに開いたのではないかと予想される。皮肉なことに、センター試験の怖さを知っていて思い入れが強かった生徒ほど、今年の国語は巨大な海嘯に感じられ呑まれてしまったのではないか。まず字数からして長い。評論文600字増、小説文350字増、古文50字増。分量増だけでなく、のち詳述するが、文章自体も読み下し易いものではない。試験時間の80分は明らかにきつい。十分訓練を積んできた筈なのに(あるいは訓練を積んだ成果を出したいと力むが故に)いろんな思いだけが錯綜して悪夢のように何の手応えもないまま試験終了を迎え暗澹たる底にいる生徒の顔が浮かぶ。とはいえトリッキーな読解法が必要だったわけでもない。今年だけ悪問揃いだったというわけではない。間違いなく例年より「やや難」ではあるが、しかし、相変わらずあるいはいつも以上に高得点を取って会心の笑みを浮かべている生徒もいるに違いないのだ。その差は何なのか。以下に述べる。

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物理I
思考力を必要とする問題が増加し、やや難化した

 物理の問題はどの問題集・参考書にもほぼ同じような形式の問題が載っており、いわゆる典型問題とされる問題が多く、ワンパターンの解法で解けることが多い。これは受験勉強をしていく中で、数多くの問題をこなしていくことで、多くの人が気付く事であろう。しかし、センター試験はそのような典型問題を出題することは少なく、どの問題集にも載っていないような初見の問題をよく出題する。

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化学I
「反応の原理を理解しているか」 思考力を試す問題が登場!

センター化学は、理論・無機・有機の分野の基本的な問題が万遍なく出題される。どの分野にも抜けがないように、基本的な知識や解法は高3の夏までに一通り習得しておくと良い。また、化学反応式や知識を単なる暗記で処理せず、化学反応の全体像を原理に基づいてきちんと理解すること、過去問を活用した演習を沢山積むことが得点力アップにつながる。

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生物I
文章量が減少し,知識問題の割合が増加!正攻法の学習を!!

 生物は暗記科目と思われがちだが,理解の伴わない単なる知識の寄せ集めではセンター試験にはとても太刀打ちできない。今年度の出題もそのことを物語っている。それでは,センター試験で高得点を取るためにはどのように学習していけばよいのだろうか。今年のセンター試験の実際の問題を参照しながら見ていくことにしよう。

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地学I
今年は難易度調整の年?

地学の教科書にある内容をしっかり理解出来ていれば正解できる問題が多いのですが,今年見られた大きな特徴として,
① 「各文の正誤の組合せを選べ」という地学初の形式が出た
② 今までにはない細かい知識を要求する問題があった
ことが挙げられます。一昨年までの「地学冷やかし受験組」が居なくなり,地学の対策をしてきた人向けの試験とするため,やや難易度を挙げて平均点を下げることにした,と考えられそうです。

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世界史B
実力がそのまま点数に反映された「理不尽さ」のない問題

ここ数年のセンター試験に見られた「アジア史・文化史・戦後史重視」といった現役生が特に苦手とする分野が減少し、高等学校で扱う世界史Bの範囲がバランス良く出題されるといったセンター試験本来の姿に回帰した印象が強かった。従って、実力がそのまま点数に反映される極めて「理不尽さ」のない問題と言える。

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日本史B
教科書をかじるように読む!

2012年のセンター試験が簡単だったので、2013年は難化が予想されたが、ふつうに勉強していれば9割を目指せる問題であった。唯一の難問は大問6の34のシンガポールの位置ではなかったかと思う。他はそんな難しくなかったはず。
だからセンター試験とは、教科書をしっかり理解すれば高得点も夢ではない。受験生は並べ替えの問題など、時代の違いを問われると弱いのだが、それすらも教科書を順番に頭に刻み込んでいけば克服できる。教科書はかじるように読め!しかも今日から!

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地理B
難易度は昨年並みでやや難。
センター対策ではほとんど目にすることがない統計や図が増加

【出題構成】 2013年度は大問数6題、解答数(マーク数)35の出題でした。これは大問ごとの解答数を含めて昨年2012年度と同じでした。
【難易度】 今年は受験生がほとんど目にすることのない統計や図が多かった分、判断に迷い時間がかかってしまった問題が多かったと思われるので、受験生にとっては結果的に正解だったとしても「難しいな」・「解きにくいな」と感じたことでしょう。
【出題傾向】 各大問ごとの出題内容は、地図・図表・画像(写真)などを用いた問題が多いことなど例年通りで、資料・データを読み取る能力が要求されていることが分かります。出題の傾向はほぼ固定されていますので、地味な作業ですが基本を繰り返した学習と過去問分析がもっとも重要です。新高3生・新高2生になる皆さんは、なるべく早い時期からセンター対策の準備を進めることをお勧めします。英数国より後でよいといった考え方では実は間に合いません。実際にはもう1年切っていますから、今日からはじめてください。新高2生も1日も早くその準備に取りかかってください。

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政治経済
時事問題を含む基本的な知識の定着が問われた!!

問題数は昨年よりも2問減少した。減少した分、難易度が高くなったかと思われるが難易度は昨年と同様レベルであり、平均点も近年と同様57~60点ではないかと思われる。図表問題は各大問に出題され、計6問であった。これは確実に図表を読み取ることが求められ、特別難易度の高い内容が問われるようなものではなかった(センターレベルとしては適度な難易度である)。
センターで高得点をとるためには、やはり確実に基本的な知識を習得することである。また、本年度は最新の時事問題も出題されているため、時事対策も重要となろう。

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現代社会
センター現社の学習を自分の人生にとって意味あるものにする。

現代における知というものは、その全体像を構造的にとらえることによって初めて価値あるものになる。このことは20世紀後半からの構造主義という哲学的思潮が現代にも受け継がれている一つの表れである。大学への入学手段の一つにしかすぎないセンター試験といえども現代日本における知の体系の一部を形成しているのだから、この哲学的思潮から逸脱することはできない。したがって、現代社会でセンターを受験する諸君はこのような大きな視点に立った学習能力の習得を目標にしなければならない。

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倫理
倫理固有の「まっとうな」学習をした者が報われる出題だった。

今年度センター倫理の特徴は、一言で言えば、「まっとうな」学習をしていた者でなければ80点を超えるのは難しい出題だったということです。というのも、ここ数年間の倫理の出題は、倫理固有の学習をしていなくても解ける問題が4割~5割を占めていたのに対し、今年度はその比率が下がったからです。もう少し細かく見てみましょう。

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倫理、政治・経済
倫理分野がやや難化したが、あくまで政経分野を軸にした学習を。

昨年と同様、全体としてセンター「倫理」と「政治・経済」からの寄せ集めの構成でしたが、注目すべきは、政治経済分野に目立った変化はなく、倫理分野に変化があったことです。それは、当科目だけのオリジナル小問が2問出題されたことと、「倫理」から難問と言うべき問題が数問選ばれているということです。したがって、難易度は、倫理分野がやや難化、政経分野が昨年度並みと言うべきでしょう。

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フランス語
毎日、コツコツ、フランス語を!

第1問目の問7、毎年恒例のリエゾン問題が今年も出ていました。センター試験直前に4時間かけて行った「高3センター対策講座」。その中でズバリ確認した内容が出題されていたので、ふと高3生みんなの顔が頭をよぎりました。第2問目の問2。こちらも同講座で確認済みの熟語。問題を見ながら少しドキドキしました。「みんな、出来たのかなぁ?出来ていますように!」と祈るような気持ちでした。

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