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なぜ減った? 高校生の海外留学
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  • 記事作成日:2010年03月08日
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  • 政治や経済のグローバル化が進み、国際社会で仕事をすることは、もはや珍しくなくなりました。一方、長引く不況や社会の成熟化のなかで、人々の気持ちが内向きになっていることも、事実のようです。文部科学省がまとめた2008(平成20)年度「高等学校等における国際交流等の状況調査」の結果によると、海外修学旅行はほぼ横ばいながらも、海外留学をする高校生が年々減少していることがわかりました。海外に出ることだけが良いとは言い切れませんが、少し気になる傾向です。

    2008(平成20)年度に外国に修学旅行に出かけた高校は、延べ1,357校(公立529校、私立828校)で、参加生徒は延べ17万9,573人に上ります。これを前回の調査(2006<平成18>年度)と比較すると、学校数では2.0%減、生徒数では1.0%増となり、総じて横ばいだと言ってよいでしょう。行き先を見ると、公立は韓国(114校)、シンガポール(82校)、マレーシア(80校)、米国(71校)など、私立はオーストラリア(169校)、米国(154校)、韓国(82校)、シンガポール(79校)などとなっています。実施校は、1992(平成4)年度の延べ349校から年々増加し、米同時多発テロ(2001<平成13>年9月)の影響で一時的に減少したものの、現在ではほぼ定着したようです。
    民間団体などの調査によると、私立高校では、現地の学校との交流や語学研修を兼ねた、1週間程度の海外修学旅行をするところが多いようです。これに対して公立では、西日本地域で海外修学旅行を実施する高校が多い、という結果が出ています。韓国や東南アジアなどに行くほうが、国内よりも時間的に近いし安い、という地理的理由も影響しているようです。ただ、最近の経済情勢などから、全体的に頭打ち傾向に入りつつあると見られます。

    一方、3か月以上の海外留学をした生徒がいる学校は、延べ1,627校(公立773校、私立854校)、留学者数は延べ3,190人(公立990人、私立2,200人)でした。留学先を見ると、米国(1,150人)、ニュージーランド(582人)、カナダ(460人)、オーストラリア(438人)、イギリス(146人)、ドイツ(82人)、フランス(39人)などとなっています。ただ、前回調査と比較すると、留学者数は18.5%減となり、大きく減少しています。1992(平成4)年度の留学者は延べ4,487人でしたが、公立高校では1996(平成8)年度を境に、減少を続けています。一方、私立高校では、2004(平成16)年度の延べ2,821人をピークに、大きく減少しています。
    このほか、3か月未満の海外研修旅行をした高校生は、1992(平成4)年度の延べ3万1,688人から増加し、2000(平成12)年度に延べ3万9,310人とピークを迎えましたが、やはりその後は減少傾向に入り、2008(同20)年度は延べ2万7,025人でした。

    世界同時不況が始まった2008(平成20)年9月以前、経済状況は比較的安定していましたから、高校生の海外留学や語学研修の減少は、保護者の経済状況の悪化だけでは説明できません。海外に目を向け羽ばたく、という雰囲気が、社会からなくなりつつあるのでしょうか。


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