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日本の大学、これからどう変える?
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  • 記事作成日:2010年01月07日
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  • 大学入試センター試験の始まりで、今年の受験シーズンもいよいよ本格化です。ところで、その大学自体に目を転じてみると、保護者の方々が学生だったころと比べて、社会的な位置や、取り巻く環境は、大きく変化しています。今や高校生の2人に1人が四年制大学に進学する一方で、大学の数は増え続け、進学者にとっては「大学全入時代」、大学関係者にとっては「大学淘汰(とうた)の時代」とも言われています。そうしたなかで注目を集めているのが、経済協力開発機構(OECD)がまとめた日本の大学に対する報告書です。

    実はこの報告書は、2006(平成18)年5月に来日した専門家チームの調査をまとめたもので、昨年3月に英語で発表されていたのですが、このほど翻訳が出版されました。大学をはじめとする日本の高等教育が「日本の外からどう見えるか」(訳者の森利枝大学評価・学位授与機構准教授)を示すものです。
    そこでは、国立大学のさらなる整理・統合はもとより、国立と公立、さらには私立も含めた統合を勧めるとともに、国立大学であっても授業料を横並びにするのではなく、もっと差をつけてよい、とするなど、受験生のお子さんを抱える保護者の方々にとっても、ちょっとびっくりするような提言があります。一方で、奨学金制度はもっと拡充して、返還額を卒業後の収入に応じて加減したらどうか、という提案には、うなずかれるかたも多いのではないでしょうか。

    OECDがどうしてこんな報告をまとめたかというと、大学などの高等教育を充実させることが、その国の経済発展に大きく役立つ、と考えているからです。訪問調査は日本を含めた14カ国について行われており、文献調査などを含めた計24カ国の国際比較レポートもまとめられています。最近でも、2008(平成20)年秋のリーマンショックをきっかけにした世界同時不況から各国が立ち直るためには、高等教育機関に対する投資を増やし、進学者を増やすことが有効だ、ということを、折に触れて強調しています。
    授業料に差をつけろという提言も、今の日本では経済格差が進学先にも大きく影響している現実を踏まえて、東京大学や京都大学のような有力国立大学の授業料を一律に安く抑えたままでは、富裕層を優遇するだけで実際には不平等だ、という理由からです。だからといって私立並みに授業料を上げられては低所得層が困ってしまうのですが、もちろん調査チームは安い国立大学の授業料が教育機会の均等化に果たしてきた役割は否定していませんし、だからこそ奨学金の充実を求めているのでしょう。一方では、日本は欧米諸国に比べて高等教育費に占める家計負担が重すぎる、と指摘することも忘れてはいません。

    大学生の学力低下や就職難への対応など、大学の在り方は国内的にも問われています。しかし経済がますますグローバル化するなか、国際競争力を高める改革も内外から求められているのです。そうした観点も、大学改革を考える際には不可欠になっています。


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