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公立高入試、なぜ推薦の定員削減?
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  • 記事作成日:2009年12月10日
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  • 公立高校の入試で、推薦入学の定員枠を削減する動きが、全国に広がりつつあります。東京都では10月、発表直前の教育委員会定例会で推薦の定員に関してストップがかかるという、異例の事態もありました。背景には、学力試験をとおして勉強する意欲や競争意識を持たせよう、という考え方の強まりがあるようです。

    東京都教委は、10月22日の定例会で来年度の都立高校の募集定員を正式に決め、発表する予定にしていました。ところが当日、一部の委員が推薦の定員の多さに異論を唱えたため、その部分に関しては先送りし、1週間後の29日に開いた臨時会で、推薦枠を原案どおり可決しました。ただし11月12日の定例会で、推薦をはじめとする2011(平成23)年度以降の都立高入試の在り方を今後、検討委員会で協議していく方針を決めています。
    ところで以前このコーナーで、千葉県教委が2011(平成23)年度から県立高校入試をペーパーテスト重視に見直すことについて紹介したことを、覚えているかたもいらっしゃると思います。徳島県教委でも同様に2011(平成23)年度から、2回ある試験のうちの前期に当たる「特色選抜」にも5教科の基礎学力検査を課すことを決めています。

    全国の公立高校入試に推薦入学を含めた多様な選抜方法が導入された経緯については、以前の記事で紹介しました。ここでは、なぜ推薦入学が必要だったのかを考えてみましょう。
    そもそも推薦入学は、まず専門学科(職業学科)を中心に導入されていました。当時は一般に普通科などの競争倍率が高く、偏差値輪切りによる不本意入学が社会問題となっていました。そこで、入学後の≪伸びしろ≫に期待して、専門的な勉強や実習に強い意欲のある生徒を積極的に入学させることが必要だ、と考えたわけです。さらに、普通科高校についても、それぞれの学校に特色を持たせることで、その特色に応じた意欲ある生徒を集めることができる、との考えから、推薦入学を広げていったわけです。
    しかし今は、以前にも触れたように、少子化に伴って中学校の卒業者も減少しています。公立高校では定員減ばかりか、統廃合が喫緊の課題となっているような状況です。高校全体が親御さんの世代に比べればずっと入りやすくなっているわけですから、昔に比べて、高校入試が勉強の動機付けになりづらくなっていることも確かです。そんななかで、学力検査によらない推薦入学の定員枠を多く残したままでは、ますます勉強しない生徒を増やしてしまう……という危機感が、関係者の間に広がっているわけです。

    もちろん、全国すべての公立高校で推薦入学がなくなる、ということはないでしょう。しかし少子化や、学力向上を求めるなかで、推薦枠の削減という大きな流れは避けられないものと見られます。中学生にとっては、まず何よりも今の勉強をがんばることがますます重要になってくることは、間違いありません。


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