Benesse お茶の水ゼミナール
物理
典型問題が多く、高得点が可能!

今回のセンター試験も例年通り、特に歯ごたえのある問題も無く、ウッカリミスが失点の原因となった受験生は多かったんじゃないかな?
昔のセンター試験は、良く練られた、センターならではの問題が見られたんだけど、最近のセンター試験では典型的なやさしめの問題が素直に並んでいるだけなので、物理は高得点を取り易い科目になっている。今年も平均点は比較的高めになると思う。

では、問題を振り返ってみよう。

特に取り上げて説明すべき問題も見あたらないが、敢えて取り上げるならば、第2問のコンデンサーとコイルの問題が気になる所。コンデンサーは両回路ともに電源を接続してある状態で、よく問題として見かけるスイッチを切った状態と勘違いをしてはいけない。グラフは電位Ⅴが縦軸で、よくみかける電場Eが縦軸だと勘違いしないようにね! コイルの電磁誘導問題はダイオードの働きさえ押さえておけば問題はないよね?

第4問は、円錐にまつわる問題。母線の長さが与えられていることに注意して正確に高さを表現するのがポイント! エネルギー保存則が正確に使えるか?中心方向の運動方程式が間違える事なく使えるか?が問われている。

選択問題は第5問がごく普通のドップラー効果の問題。観測者がメガネをかけていて可愛い以外特に目を引く事はないが、ドップラー効果の原理、つまり、音源が動くとみかけの波長が変化して振動数に変化が起こり、観測者が動くとみかけの音速が変化して振動数に変化が起こるという説明をきちっと出来る様になっていて欲しい。

選択問題の第6問は原子分野からの出題。意外に最初の問題でつまずいたんじゃないかな? 強さの違いはあるものの放射線は全て電離作用を持っている事と、常識的な知識を使えばたとえSv(シーベルト)がわからなくても、消去法で答えは出る。後は結合エネルギーと質量欠損さえ正確に理解していれば速答できるよね!

全体的に易しい問題でしたね!
高1・2生のみなさんは、毎回の授業をきっちりとこなして学習を進めていけば、高得点をねらえるはず!


第1問小問集合力学(運動量保存則・剛体の釣り合い)、電磁気(電場と電気力線)、波動(レンズと写像公式・音波の屈折)
第2問A・B:電磁気A:コンデンサー、コンデンサーのエネルギー
B:自己誘導、自己誘導起電力の大きさ
第3問A:波動
B:熱力学
A:光の干渉(くさび形)
B:熱サイクル
第4問A・B:力学A:力学的エネルギー保存則、等速円運動
B:運動方程式、慣性力
第5問波動観測者が動くドップラー効果、音源が動くドップラー効果、反射板を利用したドップラー効果
第6問原子放射線の性質、結合エネルギーと質量欠損


平均点変移
20162015201420132012
61.7064.3161.6462.7068.03