Benesse お茶の水ゼミナール
物理
早とちりや単純ミスをなくせば、高得点が可能!

新課程に移行して2度目のセンター試験だったけどみんなどうだったかなぁ~?
今年は、これと言った着想し辛い問題も無く、どっちかというと昨年よりやや、易化した様だね!恐らく満点を取った人もかなり増加したと思う。おそらく、平均点も昨年より若干高くなったと思う。今回の問題は、早とちりや単純なミスによる失点が如何に少ないかで差がついたように思うな~
とりあえずざ―っと問題を振り返ってみようか!


第1問
問1は意外に間違った人を多くみかけた。センター試験では、式の運用能力よりも、感覚を優先させると簡単に答えが見える問題が多くみられる。
その典型的な問題が本問で、万が一問題文中に「大きくすると…」「小さくすると…」「重くすると…」「軽くすると…」といった式的処理が困難な記述があった時は注意しよう!こういう場合はとことんまで持っていくと良い。本問では、投げ上げる角度が小球1の方が大きいという事なので、極端に言えば小球1は鉛直投げ上げ、小球2は水平投射と考えれば結論は明らかだよね。
問3はy-tグラフが与えられている事が重要なんだ!割合的にはy-xグラフが与えられていることが多いので、そこの解釈を勘違いすると痛い!みんなは大丈夫だった?
問4は当然、運動量保存則と相対速度の定義をしっかりと把握しておこう!
問5は容器の熱容量を無視出来るので単純に水と鉄球間での熱やりとりだけなので簡単だよね。

第2問
〔A〕は典型的なコンデンサーの問題だ!
ただ、一般に誘電体がコンデンサーに入っていると、誘電分極によりコンデンサー内部の電場は弱くなる(電気力線が減少する)が、ここでは、(a)(b)共に同じ電圧を加えているのでV=EdにおいてVとdが変わらないのでEは共に同じなんだね。これはひっかかった人は結構多いかもね!?
〔B〕今回のセンター試験は、全体的に易しい問題であったけど、その中で敢えて目玉問題があるとすれば、この問題くらいじゃないかな?これは簡単に解った人と何も見えない人に2極化した様な気がする。ローレンツ力による等速円運動は多分大丈夫だろうけど、電場からの力が重力の役割となってP,Q間に放物運動が見えないとアウトだ!君は見えたかな?

第3問
〔A〕は定常波とドップラー効果の問題だ!
正弦波が逆進行してきて、重ね合わさると定常波が出来て、λ/4ごとに節と腹が入れ換わる。つまりλ/2毎に腹(又は節)が、あらわれるのは感覚的に当たり前にしておこうね。ドップラ―効果は簡単な公式利用とうなりの現象で解決。
〔B〕は薄膜干渉の問題だね
問3は干渉条件から時間の条件を求めさせるというのはあまり見ないので注意したいね。まあ立式が可能な条件を並べれば答えは自動的に出て来るけど…
問4は「薄膜が充分薄い…」という条件がd≒0で、m=0を満たすのは暗くなる条件だ!と気付かないとつらいかも…

第4問
〔A〕は円運動の問題で特に一定の高さをまわる円運動ではなく上下を含む場合、①中心方向の運動方程式と②エネルギー保存則が基本となり問題が解決されることは知っているよね!?これは絶対に落としてはならない頻出問題だぞ!!これを落とした人は直ぐに円運動を復習しよう。
〔B〕は正確に力を書いて運動方程式を書けば出来るんだけど、この場合、台に乗っかった人から観測して慣性力を考えた方が分かりやすいかもしれないね!何れにせよ正確に力を入れ運動方程式を自分が決めた観測者から正確に書き出す訓練が大事なんだ!

第5問は連結容器の選択問題
常に大気と同じ温度なので温度一定の条件を見逃さない様にしようね。
熱力学問題の柱となる方程式は、①状態方程式、②熱力学第1法則だったね。連結容器の問題には更に、③モル数の総和不変の式、④(断熱状態がキープされている場合には更に)内部エネルギーの総和不変の式で解決されるんだね!熱をよく理解できている人は問3では直ぐに答えが浮かんだはずだ!

第6問は光電効果の選択問題
原子分野は、不慣れな人や未習の人が多いので敬遠されがちだけど、今回で言えば、光電効果の本問の方が若干易しかったんじゃないかな?原子分野も早めに克服しておこう!


第1問小問集合様々な分野からの基礎力確認問題
第2問電磁気A:コンデンサー
B:電場、磁場中の荷電粒子の運動
第3問波動A:定常波とドップラー効果
B:薄膜干渉
第4問力学A:円運動
B:2物体とばねの衝突
第5問熱力学連結容器
第6問原子光電効果


平均点変移
20152014201320122011
64.3161.6462.7068.0364.08